FIFA ワールドカップ 2026 本大会|44年ぶりの3か国共催、48か国が北米を舞台に激突

FIFA ワールドカップ 2026 本大会

FIFA ワールドカップ 2026 本大会は、2026年6月11日から7月19日(現地時間)にかけて、北米のアメリカ・カナダ・メキシコ3カ国共同開催で行われる第23回FIFAワールドカップである。史上初の3カ国共催という形をとり、48カ国が出場する史上最大規模の大会となった。試合は16都市16会場にまたがって実施され、グループステージから決勝トーナメントまでの総試合数は104試合と従来の64試合から大幅に増加した。開幕戦はメキシコシティのエスタディオ・アステカで行われ、決勝戦はニューヨーク/ニュージャージーのメットライフ・スタジアムで開催される。

大会の背景と開催決定

2018年6月13日、ロシアのモスクワで開催された第68回FIFA総会において、2026年大会の開催地がアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国共同開催に決定した。対立候補であったモロッコを抑えての選出であり、FIFA評価レポートでは3カ国共催側が500点満点中402.8点を獲得したのに対し、モロッコは274.9点にとどまった。複数の国による共同開催は2002年の日韓大会以来となるが、3カ国での共催は大会史上初の試みである。大会収益は3カ国共催側で約143億ドルが見込まれるなど、経済規模においても過去最大となる見込みであった。開催地決定の投票方式は今大会から開催立候補国を除く全FIFA加盟協会による投票に変更され、透明性の向上が図られた。

大会フォーマットと出場枠

2023年3月14日に開催されたFIFA協議会において、FIFA ワールドカップ 2026 本大会の大会フォーマットが正式に承認された。48カ国が4チームずつ12グループに分かれてグループステージを戦い、各組1位・2位と3位の上位8チーム、計32チームが決勝トーナメントに進出する仕組みである。決勝トーナメントはラウンド32から始まり、決勝まで8試合を戦う形となった(従来は7試合)。出場枠の配分は欧州(UEFA)が16カ国と最多で、アフリカ(CAF)が9カ国、アジア(AFC)が8カ国と続く。開催国のアメリカ・カナダ・メキシコは自動出場権を得ており、残り45カ国が各大陸予選および大陸間プレーオフを経て出場権を争った。大陸間プレーオフは2026年3月にメキシコのグアダラハラとモンテレイで行われた。

大陸別出場枠一覧

各大陸連盟に割り振られた出場枠は以下の通りである。

大陸連盟 出場枠数
UEFA(欧州) 16
CAF(アフリカ) 9
AFC(アジア) 8(+大陸間PO1)
CONMEBOL(南米) 6(+大陸間PO1)
CONCACAF(北中米カリブ海) 6(開催国3含む)
OFC(オセアニア) 1(+大陸間PO1)
大陸間プレーオフ枠 2

開催都市とスタジアム

本大会はカナダ2都市・アメリカ11都市・メキシコ3都市の計16都市16会場で開催される。試合数の内訳はアメリカが78試合、カナダとメキシコがそれぞれ13試合ずつである。大会期間中は命名権規定に基づき、スタジアム名は「(都市名)・スタジアム」と一時的に変更される(バンクーバー会場を除く)。開幕戦の舞台となるエスタディオ・アステカは1970年大会・1986年大会に続き3度目のワールドカップ開催となる史上初の会場であり、同スタジアムが3大会で使用されるのも初の記録となった。最も多くの試合が予定されているのはダラスで、グループステージから準々決勝まで9試合を担う。

  • カナダ(2都市):トロント・スタジアム(BMOフィールド)、バンクーバー(BCプレイス)
  • アメリカ(11都市):ニューヨーク/NJ(メットライフ・スタジアム/決勝会場)、ロサンゼルス、ダラス、ボストン、マイアミ、シアトル、アトランタ、サンフランシスコ、ヒューストン、カンザスシティ、フィラデルフィア
  • メキシコ(3都市):メキシコシティ(エスタディオ・アステカ/開幕戦会場)、グアダラハラ、モンテレイ

グループステージの概要

グループステージは2026年6月11日から27日(現地時間)にかけて実施される。48カ国はA~Lの12グループに振り分けられており、組み合わせ抽選は2025年12月5日に米国ワシントンD.C.で行われた。シード設定はFIFAランキングに基づき、開催国3カ国(メキシコ・カナダ・アメリカ)はポット1に固定配置された。各節の日程はグループ第1節が6月11日~17日、第2節が6月18日~23日、第3節が6月24日~27日となっている。注目グループFにはオランダ代表・日本代表・チュニジア代表・スウェーデン代表が同居し、アジアと欧州・アフリカの実力国が激突する激戦区となった。

日本代表の戦い(グループF)

日本代表は8大会連続8回目のワールドカップ出場を果たし、グループFに配置された。第1節は6月15日にオランダ代表と、第2節は6月21日にチュニジア代表と、第3節は6月26日にスウェーデン代表とそれぞれ対戦する日程となっている。オランダ戦・スウェーデン戦はNHK総合で、チュニジア戦は日本テレビ系で地上波生中継が行われる。久保建英や三笘薫など欧州主要クラブで活躍する選手が名を連ねる一方、主将の遠藤航は負傷により大会直前に離脱を余儀なくされた。DAZNでは日本代表戦を含む全104試合のライブ配信を行っており、日本戦は全試合無料配信となっている。

決勝トーナメントの日程

グループステージ終了後、決勝トーナメントは以下の日程で実施される。ラウンド32(6月28日~7月3日)、ラウンド16(7月4日~7日)、準々決勝(7月9日~11日)、準決勝(7月14日~15日)、3位決定戦(7月18日・マイアミ)、そして決勝(7月19日・ニューヨーク/NJ)という流れである。今大会から新設されたラウンド32は従来の大会にはなかった段階で、グループ3位チームが多数加わることによって生じた新フォーマットの産物である。ここから一発勝負のトーナメントが展開されるため、下馬評を覆す番狂わせが起きやすい構造となっている。FIFAワールドカップ史上初のラウンド32形式における戦略的な采配と、各チームのコンディション管理が例年以上に重要となる。

大会の特徴と見どころ

FIFA ワールドカップ 2026 本大会は、参加国数・試合数・開催国数のいずれにおいても史上最大規模の大会であり、サッカー界に新たな歴史を刻む大会として位置づけられる。カーボベルデやキュラソー、コンゴ民主共和国など初出場・久々の出場を果たした国が複数含まれており、世界各地のサッカー文化を一堂に集めた大会ともいえる。また、OFCから少なくとも1カ国が出場を保証される初の大会でもあり、全6大陸連盟から出場権が付与されたことは今大会の象徴的な特色である。広大な北米大陸を舞台に、ブラジル・フランス・スペイン・イングランドなど伝統的強豪国から、アジア・アフリカの新興勢力まで48カ国が覇を競う。グループFのオランダやスウェーデンなど欧州勢との対戦が続く日本代表にとっても、歴代最高成績を更新する絶好の機会と捉えられている。

コメント(β版)